前の投稿で、中国人向けの電子決済を行うために、銀連デビットカードに対応したホームページを作成する方針を述べました。また、ホームページを作成は、ECサービスは使わないで、Wordpress自前で行うことを述べました。
電子決済導入、これまでの記事の補足
支付宝(Alipay)について
中国人がいつも使ってる電子決済です。スマートホンの決済アプリや、店頭のレジが対応しています。主に以下のことができます。
- QRコードをスキャンすると、そのあと簡単な操作をするだけで支払いが完了する
- (簡単な操作というのがポイントです)
- 自分の画面にQRコードを表示し、他人にスキャンしてもらう。自分の支払いが完了する
- 通販利用時に、支付宝ボタンをクリックして携帯番号(と暗証番号)を入力するだけで支払い完了
- 人を指定したお金の送金、など
ホームページ作成について
電子決済の実装は、Wordpressを使う前提で進めていますが、Wordpressを使わなくてもホームページを作ることはできます。その場合、サイトでできることの選択肢が少なくなります。現状ではWordpressプラグインを使用してサイトの機能を拡張するのが、最も一般的なアプローチだからです。
今回の登場人物
- 代行会社・・・電子決済を導入したい場合、カード会社とのやり取りを代行してくれる会社
- Paypal・・・決済代行会社1
- Stripe・・・決済代行会社2
- アリババ・・・支付宝(Alipay)を運用している会社
電子決済は個人レベルでは作ることができません。決済代行会社にアカウントを申し込んで本人認証をします。認証がパスされれば、自分のホームページに導入可能になります。PaypalとStripeはそれぞれ代行会社になります。
※自社サイトがアリババと直接やり取りをすることも可能です。その場合、完全に中国の法律に従いサイトを構築します。本連載では、そのケースのサイト構築については範囲外という扱いです。
PaypalとStripeの比較
代行会社 | 長所 | 短所 |
Paypal | 銀連デビットカードが使える | 本人確認がとても面倒 Paypalの中でも仕組みが分かれており実装が難しい |
Stripe | Paypalのような短所は無い(本人確認/実装が簡単) Alipayの決済に対応 |
Alipay決済機能はアメリカ人でないと使えない(2017夏までの話) |
Paypalは電子決済の老舗です。皆さんもロゴは見たことがあるのではないでしょうか。Stripeは比較的新しいサービスです。
筆者が試した限りでは、PaypalがStripeに勝っている点はほとんどありません。しかし銀連デビットカードの決済が使えるという1点でPaypalを使わざるを得ない状況が生まれます。
比較結果と全体の概要
これまでの情報をまとめると以下のようになります。
電子決済の方法 | サイトの作り方 | 支払いの簡単さ | 実装の簡単さ | 個人でもできるか |
Alipay | 完全に自前 | ○ | × | × |
Alipay | WordPress+Stripe | ○ | ○ | △ |
デビットカード | WordPress+Paypal | × | △ | ○ |
上から順に支払う側の敷居が低いです。なので、できればそれらを導入したいです。
StripeのAlipay決済が僕でも実装可能なら一番良いのですが、アメリカ人しかできないため断念です(筆者注意:この記事を書いた時は2017年夏でした)
また、その制限が無かったとしても、本来の課題(Alipayは中国に会社がないと受け取り側になれない)は残ると思うので、どちらにしてもStripeでは先に進めません。
次はPaypalの導入へ
中国人が支払い可能なメソッドの中で、日本に居ながらも一番確実に進める方法はPaypalを使う事です。
電子決済導入に関しては○○人のみ可能とか、そのような制限もあります。特にAlipayに関しては中国人にしか利用の申し込みができない(前回の記事を参照)といった手続き上のハードルも高いです。
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